トップ > コムズ倶楽部 > マンションライフを楽しむ > 「モヨウ替えコンサルタント」に聞く、家族の暮らしを最適化する家具配置のコツ!
マンションライフを楽しむ
「モヨウ替えコンサルタント」に聞く、家族の暮らしを最適化する家具配置のコツ!

春になり、新生活がスタート!あわただしくもにぎやかな毎日を過ごす中で、「時間に余裕をつくって、家族との生活をよりハッピーにしたい」と思っている方も多いのではないでしょうか?できれば忙しい毎日の家事を効率よく済ませたいし、片付けや身支度もスムーズにやりたい!実は家具の配置を工夫したり、生活導線をつくったりすることで、驚くほどストレスのない暮らし方が可能となるのです。
「家族のコミュニケーションを円滑にする部屋づくり」を提案しているNPO法人tadaima! 代表理事にして、"モヨウ替えコンサルタント"でもある三木智有さんにその秘訣を伺いました。

<モヨウ替えコンサルタントとは>

NPO法人tadaima!(http://npotadaima.com/makeover/)が推進する「子育て家庭のモヨウ替え事業」に属するコンサルタントのことです。
無料カウンセリングでそれぞれの家族が抱えている課題を明確にした後、課題を解決できるよう家具配置や部屋の使い方を提案。完成図が決まれば、家族で"モヨウ替え"に取り組めるよう、実際の作業のサポートをします。



夫婦や子ども、家族全員での"家事シェア"を提唱しているtadaima!らしく、「モヨウ替えコンサルティングには夫婦で参加することが大切」と三木さんは語ります。

通常、部屋の模様替えは妻が主導になることが多いですが、"モヨウ替え"を自分事としてとらえられるようになると、むしろ妻より張り切る夫も多いそうです。
夫婦同伴のコンサルティングにメリットを感じ、実際に9割の方がご夫婦で参加されています。

<モヨウ替えコンサルタント直伝!家具配置を考えるポイント>

家族の「ここが困っている」という、お困りポイントを解決する"モヨウ替え"。模様替えとは家具の配置を変えること。三木さんに家具配置を考えるポイントを3つ伺います。

①ライフスタイルをイメージするのは3年後まで

「ここは将来子ども部屋にしよう」――部屋の使い道を考えるとき、現在のことだけでなく、将来のことまで考える人は多いと思います。いざその時になって困らないように、事前に部屋を準備しておくことはとても重要です。
しかし、あまりに先を考えすぎても、せっかくの部屋を十分に活用できなくなる危険性があります。

例えば、よくある「将来子ども部屋にする予定の部屋」で考えてみます。子どもが生まれたばかりの家庭で、「ここを将来子ども部屋にしよう」と家具の配置を考えたとしても、子ども部屋が実際に必要になるまで最低7、8年はかかります。それまでの間は書斎として使いたいけれど、将来子ども部屋にするからあまり大きな家具は置けない、となると、せっかくの部屋を7、8年間も有効利用できないことになります。そもそも7、8年後には引っ越しているかもしれないですし、子どもが増えているかもしれません。

このように、将来子ども部屋にするにしても、その時に具体的に考えるべきで、今は「いかに効率的に、自分たちが心地よく使えるか」という観点でいるのがいいでしょう。

以上から、"先"を見越すのは3年、長くて5年後までにしておくのが無難です。3年後を見越して、今どのように部屋を使うかを考え、置く家具を考えましょう。

②部屋の役割にかなう家具の配置を考える

「子どもを子ども部屋で遊ばせたいのに、遊んでくれない」――小さい子どもがいると、よくある悩みではないでしょうか。子ども部屋に好きなおもちゃをそろえてあるのに、そのおもちゃを持ってリビングに来て遊んでしまう。せっかくの子ども部屋がもったいないし、リビングも散らかる…。

そんなときは、使いたい用途にかなうように家具を置きなおしてみましょう。
冒頭の「子どもが子ども部屋であそんでくれない」という悩みを例にとります。なぜ子どもがリビングに来て遊んでしまうかというと、そこに親が居るからです。親の視線の中に居たいのですね。
そこで下図のように、リビングにあるテレビとソファの配置を入れ替えます。
すると、リビングで親がテレビを見ている視線の先に、子どもの遊ぶ姿が見えるので、自然と子ども部屋で遊ぶようになります。

③生活"導線"をつくる

収納場所を考える際に、生活"動線"を意識しているという人が多いかもしれません。
しかし三木さんは、「収納は"動線"よりも"導線"を考えるのが大事」と指摘します。というのも動線には"使う時"と"しまう時"という2種類があり、両方に都合のいいルートを考えるのが難しいからです。

例えば、お風呂上りにすぐ着られるように下着を脱衣所に置くとします。
着る時は便利ですが、しまう時にはわざわざ脱衣所に運ぶことになり、しまう動きが複雑化します。
このように動線中心に収納場所を決めてしまうと、いちいち「どこにしまうんだっけ?」「どこにあったっけ?」と動きをシミュレートしなければならず、結局考えるのが面倒になり、整理された状態を保ちづらくなってしまうのです。

そこで三木さんが推奨するのが「"導線"をつくること」です。
導くものは「人」です。物ごとに収納を一元管理し、使う時しまう時、何も考えずにそこに行くようにするのです。

例えば将来子ども部屋にしようとして、今は空いている部屋があるとします。そこを「家族のクローゼット」にしてしまうのです。「とにかく服はここ!」とはっきりしていれば、余計なことを考える必要はなく、着るにしてもしまうにしても、ただそこに行けばいいだけなので、散らかることもありません。あるべき場所が明確なため、家族全員が片付けに参加しやすくなるのも大きなメリットです。

<実際のモヨウ替えコンサルティングは、どんな様子?>

実際の「モヨウ替えコンサルティング」とは、どのようなものなのでしょうか?また、コンサルティングを受けた家族は、どのように生活が変化したと感じているのでしょうか。

新築分譲マンションへの引っ越しを機に「モヨウ替えコンサルティング」を受けた、石田さん(仮)ご夫妻の事例を紹介します。

「より過ごしやすい」を求めて間取りからコンサルティングを依頼

ご夫婦がコンサルティングを受けるのは、実は2度目になります。
1度目は、3人目のお子さんが生まれて「なんとなく生活がうまく回っていかないな」と感じていた時でした。コンサルタントでは、家族の過ごし方を見た上でアドバイスをもらえるのがとても有難かったそうです。

そこで新築分譲マンションへの引っ越しを決めた時、「より過ごしやすくしたい」と今度は間取りを考えるところからコンサルティングを依頼しました。
「1回お世話になっているので、我が家の癖をわかってくれているという安心感がありました。"片付かなさ"とか、たくさんの書類を手元に広げたがるとか」と、笑いながら石田さんは2回目を依頼した利点を挙げてくれます。

今回のご夫婦からの主な要望は「たくさんの書類や本をうまく収納したい」「家族で過ごすスペースがほしい」「リビングで子どもが勉強できるようにしたい」というものでした。
実際の間取り図を見ながらコンサルタントとよく話し合い、コンサルタントからは以下の4点に絞ったゾーニングプランが提案されました。

 ①家族の本を一か所にまとめたファミリーライブラリーの設置
 ②家族それぞれがやりたいことを一緒に、時には個々で楽しめるリビングダイニング
 ③ウォークスルーのファミリークローゼットスペースの設置
 ④子どもたちの「自分の場所」づくり

例えば間取り図のリビング・ダイニングですが、ご夫婦は「家族で快適に過ごすために狭くしたくない」という思いから、以前はなるべく物を置かないようにしていました。しかし、実際はただ広いだけでなんだか落ち着かない空間に…。今回のコンサルタントの結果、テレビの位置をずらしたり、ソファを置いたりすることで、物は増えても快適さがアップすることがわかりました。
コンサルタントでは、家具プランも提案してもらえるので、よりイメージがわきやすくなっています。
ゾーニングプランと家具プランだけではありません。
希望通りの"モヨウ替え"に必要となる収納家具のリストが、さらに提案されます。石田さんご夫婦はこの中から必要だと思う家具を選んでいきます。

上記の表は提案されたリストの一部。ちなみに三木さんのおすすめは壁面収納です。壁面を使うとタンスなど高さに限りがある収納家具よりも、空きスペースを有効活用できるからです。

こうして作成した複数のプランを見て、コンサルタントと石田さんご家族全員で、「今回の"モヨウ替え"を通してどのような暮らしを実現したいか」というゴールを共有してから、実際の"モヨウ替え"に入っていきます。

どうやって「理想の暮らし」を実現すればいいのかがわかった

最後に石田さんご夫婦に「モヨウ替えコンサルティング」を受けた感想を伺いました。

――夫婦が理想とする暮らしをどのようにして実現していったら良いかがわかりました。
例えば、書類や本が多いことに関しても、ただ減らすのではなく、多いことを前提に理想の生活スタイルをつくり上げるには、どのような方法があるのか提案してもらえたことが良いと感じています。

――お互いの希望を気軽に言い合える夫婦関係ではありますが、毎日の生活を優先させてしまい、模様替えについてじっくりと話す機会がなかなか持てませんでした。
でも、「次のコンサルティングまでに決めておかなくちゃ」と、コンサルティングが話し合うきっかけとなったのがとても良かったです。
家族の変化といえば、子どもの場所が明確になったことで、自分たちで物を管理するようになりました。例えば、自分で物を飾る場所を決めたり、手作りの箱にお菓子をしまっておいたりしています。

日々追われるように生活していると、理想の暮らしからかけ離れ、雑然とした部屋にイライラを募らせてしまうという人もいるかもしれません。しかし、少し視点を変えて家具の配置や収納方法を工夫するだけで、日々の生活がグンと楽になり、一気に「望んでいる暮らし」に近づきます。"モヨウ替えコンサルティング"のように第三者視点で提案してもらうのも一つの手でしょう。

新しいマンションで暮らしを始めるときや、家族のライフステージが変化を迎えたとき、「どのような暮らしをしたいか」という視点で家を見直し、生活"導線"や家具の配置を考え直してみませんか?