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お部屋をグレードUPする!上手なインテリアの選び方
秋冬仕様への模様替えは、もうお済みでしょうか。お部屋の雰囲気をガラリと変えてしまうインテリアの購入や組み合わせは、非常に難しいものですね。そこで今回は、インテリア・プロデューサーとしてご活躍中の赤尾さんに、上手なインテリアの選び方と自分らしい空間演出のコツについてうかがってきました。お楽しみください!
今月の先生:赤尾嘉一 先生
有限会社IO&CO.(アイオー)代表。インテリア・プロデューサー。カッシーナを始めとした輸入家具ショップほか、集合住宅モデル・ルームや、商業施設、個人邸のインテリア・プロデュースを多数手がける。
まずはインテリア購入前のポイントを押さえよう!

大きな家具の購入というのは、めったにない機会。だからこそ、失敗は絶対にしたくないですよね。そこで今回は企業スペースやモデルルームのプロデュースや、個人宅のインテリア・コーディネイトを手がけられている赤尾さんにインテリアを揃える前のポイントを伺ってきました。

まずは自分が住みたい家のテーマを決めよう!

「私は普段は、モデルルームやオフィス、レストラン等のインテリア・プロデュースとコーディネイションを手がけています。最近では、セットアップ・マンション(家具がコーディネイトされたマンション)や、中古マンションのリニューアルなども手がけているのですが、どんな場合でも大切にしているのは『どんな家に住みたいのか』ということを、依頼者の想いや生活スタイルのバックグラウンドをもとにヒアリングすることです。ホテルのスイートルームのような家が希望なのか。モダンな雰囲気が希望なのか。自分の趣味的な部分を楽しめるスペースを確保したいのか。それによってそこに置く家具やレイアウトも全然変わってきますから。まずは決め手となるこだわりを探り、『住みたい家のテーマをじっくり考えて決めること』。それが大切ですね」

次に手持ちの家具をチェックしよう!

「イメージが決まったら、次は手持ちの家具のチェックです。引越する時に、全く何も持って行かない方というのはめったに居ないですよね。だから、まずは今持ってる家具をチェックして、大切な物とそうじゃないものを検証する。そして『大切だと感じた物について、何が好きなのか。どこが好きなのか』を自問自答してみる。それは思い入れがあるから捨てられないのか、素材が好きだからか、色が好きなのか・・・とかね。そうすると、自分が好きなものの傾向はおのずと見えてくるはずですよ。少々面倒ですけれど、自分の好みがわからないまま買物に行くと、バラバラ統一感のない買い方をしてしまいますから。家具選びは好みとライフスタイルの変化を想定し、優先順位を固めてから始めた方が、失敗も少ないんじゃないかと思います」

インテリア購入の基礎知識

赤尾さんによると、いいインテリア、いいコーディネイションというものは、自分の好みはもちろん、ライフスタイルにも合っているものだそうです。そこで次に、ライフスタイル別の家具の選び方について伺ってきました。是非参考にしてみてくださいね。

まずはライフスタイルに合うダイニング・テーブルを探そう!

「もちろん必要なアイテムは色々ありますが、新規でインテリアを購入し始めるなら、まずはダイニング・テーブルを探すといいと思います。ダイニング・テーブルというのは、自分がどう暮らしたいのかが、結構出るアイテムなんですよ。例えばパーティをよくやる人なら、ゆったり大きいテーブルが必要になる。でもあまり人を呼ばないタイプの人なら、小さいテーブルでこと足りるわけです。また、何年先には子供が欲しいとか、結婚するだろうとか、将来の希望によってもテーブルの大きさや形は変わってくると思います。自分の望むライフスタイルを考えながら、それに見合うテーブルをまず選ぶと、他に揃えるべきものが見えてきやすくなると思いますよ。ただし新しく新居を構えるカップルなどは今後のライフスタイルの変化を考慮して、少し大きめのサイズをセレクトするといいと思います」

ソファーは必須かよく考えよう!

「テーブルが決まったら、次は椅子ですよね。とりあえずソファーを買ってしまう方って結構多いんですけれど、ソファーは場所を取ります。部屋の広さやテーブルの大きさをよく考えて、それでも必要かどうかはよく考えてから購入された方がいいと思います。ソファーを置くと狭くなるな・・・と感じるなら、長い間座っても疲れない椅子を置けばいいわけですし。今は椅子も、色々なものがありますし、組み合わせや使い方は幾通りもあります。臨機応変にアイテムを組み合わせていく感覚は大事だと思いますよ」

ベッドはへッド・ボードがないものを購入!

「リビングのアイテムが揃ったら、次はベッドですね。ベッドに限らず、インテリアって長く使うものですから。なるべく飽きがこないものを購入したいと思う方は多いと思います。でもベッドは幅を取るから、一度買ってしまうとなかなか変えられないんですよ。そこでオススメしたいのが、ヘッド・ボードがないベットなんです。ヘッドボードがないベッドなら、パネル状のヘッドボードだけをオーダーしたり、BOXタイプの棚と組み合わせることによって、色々変化がつけられる。ちなみにホテルのベッドはこのような仕様になってます。また、狭いベッドルームなら、ボードがない分、部屋を広く見せる効果もある。これは結構好評な方法なので、みなさんも取り入れられるといいと思います」

素材や色を、どう選ぶ?

「最近は素材も色もバリエーションがあるので難しいと思うのですが、部屋全体の統一感というのは大事だと思います。『大きな家具を選ぶ場合は、フローリングの色や素材と質感を揃えるようにした方がいい』ですね。色については大きく分けると2つになります。黒っぽい色の家具と白っぽい色の家具ですね。黒く塗装されたテーブルはマメに掃除しないとほこりが目立つし、白系の色合いの家具だと汚れが目立つ(笑)。なのでどちらもいい面、悪い面があるわけですが、最近だと白系の家具の方がシンプルで明るく、清潔感が感じられるので、モデルルームのコーディネイトでもよく使われていますね」

機能性と好み。どちらを優先させるかを検証!

「物を選ぶ時っていうのは、大きく分けて2通りの選び方があると思うんです。ひとつは機能性、ひとつは好みや雰囲気ですね。なので、機能的に使いたいものとそうでないものは意識して分けて購入されるといいと思います。欲しい雰囲気というのは、シーズンによって変わることが多いですから、カーテンとかテーブルクロスとか絵画とか、季節ごとに変えられるアイテムで表現すればいいと思います。古い和服や帯をタペストリーにしたりして使ってモダンな雰囲気を演出したり、気分を変えたい時はちょっとした小物を活用するとガラっと変えられますよ」

大きい家具を選ぶコツ。なんとなく分かった気がしますね。ベッドやテーブルといった大きな家具は値段も高額。購入するマンションの広さや雰囲気とよく照らし合わせて、慎重に選びたいものですね。

最新インテリア事情に学ぶ、オススメ家具!

では次に、インテリア最新事情にも精通していらっしゃる赤尾さんに最近のインテリアのトレンドや、オススメ家具について伺ってみました。機能的で素敵なアイテムが、ショップにも並び始めているようです。

まずは最近のトレンドをチェック!

「ここ数年は、ただ四角いとかミニマムなテイストの、静寂感があるストイックかつシンプルなデザインが流行っていたのですが、その反動なのか、最近は個性を主張するような形のアイテムや、ヴィヴィッドな色のインテリアが流行ってきました。イタリアのミラノサローネというインテリアメーカーのエキシビションが毎年春にあって。それがインテリアトレンドの発信地として知られています。それを見ると流行の傾向が見えますから、興味がある方はチェックしてみられるといいかもしれません。あと色的にはファッションメーカーのラルフローレンが、ペイントアイテムを販売して人気です。これは少しザラっとした肌触りがあるアースカラーの色目のもので。川の石っぽい肌ざわりだったり、リネンのようなテクスチャーがあってユニークです」

棚は高さが変えられるBOXタイプの物をチョイス!

「BOXタイプの棚は、流行りというよりも今や定番ですね。うちの事務所でも活用しているのですが、これは組み合わせによって色々活用できるので本当に便利です。例えば、部屋の雰囲気を全体的に低めの目線で統一したい時は、横に広げればいいし、背の高い家具を買ったり、部屋の雰囲気を変えたい時なんかは、縦に組み替えれば縦型の棚を自分で作れるわけです。移動が便利なのもいいですよね。いきなり大きい棚を買うことに抵抗がある方は、まずはBOXタイプの可変性の棚を購入されるといいと思います」

兼用できるアイテムを取り入れよう

「最近好評なのが、ソファー・ベッドでした。ソファー・ベッドは昔からあるけれど、最近は『これがベッドになるの?』とびっくりするような、シンプルで機能的な、デザインがいいものが出てきてるんです。アイテム的にはひとつだけど、2つの使い方ができるものって、日本の住宅事情には本当にマッチしていると思います。ソファー・ベッドに限らず、2つの用途に使えるアイテムは、色々ありますから、積極的に取り入れられるとお部屋を広く使えると思います」

高さを変えられるテーブルに注目!

「床用、ソファー用、椅子用と、高さを変えられるテーブル。これも好評でした。今日はお客様が来るから椅子用の高さに。明日は休日だから直座りでのんびりできる低めの高さに・・・と、その日によって高さを調整できるんですね。高さを変えるだけでも気分は新鮮になるし、何より長く使っても飽きがきません。高さが変わるだけじゃなくて、天板を変えられるテーブルなんかもありますし、色々雰囲気を変えて楽しみたいという方は、こういった色々なバリエーションで使えるテーブルを購入されると楽しいのではないでしょうか」

マンション選びにも役立つ家具選びのコツBEST3

最後に、新規で家具を購入したり、お部屋の模様替えにチャレンジされたい方のために、家具選びのポイントを3つ伺ってきました。是非参考にしてみてくださいね。

マンションのモデルルームにはコーディネイトに役立つアイデアがいっぱい!

「雑誌などに掲載されているコーディネイトを参考にするのもいいと思いますが、それだけでは具体的なイメージは浮かびにくいと思います。それなら『今自分が住んでいるマンションや、購入予定のマンションと同じ広さのモデルルーム』へ行って勉強するといいと思います。モデルルームには実際に、ソファーやテーブルがコーディネイトされていますから、参考になると思うんです。こんなテーブルにはこんな照明が合う・・・とか、イメージも沸きやすいですし。それにモデルルームのインテリアは、コンパクトな部屋をいかに広く見せるか?を考えてコーディネイトされていますから(笑)。是非参考にされるといいと思います」

新しいタイプのマンションに注目!

「私は最近、リノベーション・マンションやセットアップマンションの仕事をよくしています。リノベーション・マンションというのは、中古マンションをリフォームして、時には家具もセットして売り出すマンションです。新築の方がセキュリティや収納が完備されていたりしますが、中古だと購入コストは安くなりますよね。インテリアにお金をかけたい方は、そういうマンションを選ぶのも一手かと思います。もちろん新築マンションのコーディネイトを手がけることもあるんですが。安い場合だと100 万円くらい~の金額で、最低限のインテリアのコーディネイトすることが可能です。家具選びにどうしても自信がない方は、プロのコーディネイターに思い切って頼んだり、家具付きのマンションを購入することを検討されてみるといいと思います。労力だけでなく、意外とコストもかからず家具を揃えることができますよ。」

洒落た小物でアクセントをつけてみる

「最後に家具を買い替えるほど予算も時間もないという方へのアドバイスを。ガラッと雰囲気が変わる『革小物』を取り入れてみるといいと思います。革小物をちょっと置くだけで、お部屋に上質感が出るんです。革製のゴミ箱とかマガジンラックとか、キーホルダー入れとかを取り入れるといいんじゃないでしょうか。あとは、和風モダンテイストの食器や花器を取り入れるとガラっと雰囲気が変わります。オススメのブランドですか?う~ん、色々ありますけれど、森正洋さんのデザインの食器は、シンプルですが使いやすく、なじみやすい、存在感があるアイテムが多くてオススメです。どこか懐かしい感じのフォルムもいいですよ。昔からの定番ですが今も新しい。興味がある方は是非購入されてみてはいかがでしょうか」