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マンション基礎講座
マンションの構造について 後編:マンションの地震対策はどうなってるの?

2008.February

マンションを選ぶときには、どんな構造になっているかについても気をつけたいもの。
特に、地震大国・日本に住む私たちにとって地震対策は気になるところです。
そこで、今月はマンションの地震対策についてご紹介します。わかりにくい耐震、免震、制震の違いをはじめ、
現在のマンションで、どんな地震対策がされているかなどをお伝えします。どうぞお見逃しなく!

新しい耐震設計とは?

新しい耐震設計とは?

日本は、世界有数の地震国です。1978年の宮城県沖地震による被害を元に建築基準法を見直し、1981年に新しい基準を設けたのが“新耐震設計法”です。この新耐震設計法は、関東大震災クラスの地震があっても建物の倒壊などの大きな被害が発生しないように耐震構造を規定しており、現在建築されているあらゆる建物は、この基準に基づいて設計されています。
1995年の阪神淡路大震災では、1981年以降に建設された建物の被害が少なかったことで、新基準が有効であることが実証されたと考えられています。

地震対策は、地盤調査から

地震対策は、地盤調査から

地震のときに建物が倒れたり、損傷しないようにするにはどうしたらよいでしょう。建物そのものを強固な構造にすることはもちろんですが、それと同じくらい大切なのが地盤です。ゼネコンは、設計に先立って建設場所の地質調査や標準貫入試験などの地盤調査を行い、支持層の位置を確認して、その地盤に応じた基礎設計を行っています。

地盤調査/概念図

耐震/免震/制震の違いは?

耐震/免震/制震の違いは?

マンションなどの建物を地震からまもるには、耐震、免震、制震といった方法があります。それぞれどんな違いがあるでしょうか。

耐震
柱や梁を強くするなど建物自体の構造を、強固にすることによって地震による被害を抑えようとする方法。人間の身体に例えると、骨や筋肉を強くすることによって、外からの力に耐えられる強い身体をつくることに似ています。
免震
地震の揺れを建物に伝わりにくくする方法が免震です。基礎の部分に、ゴムと鉄板を重ねた「積層ゴム」などの装置を入れるやり方などが一般的です。
これによって、基礎は揺れても、建物にはその揺れが伝わりにくくなります。人間に例えれば、足の下にクッションを置くことによって、地震で揺れても、クッションの上でバランスを取ることによって身体が倒れないようにすることに似ています。
制震
建物に制震装置をほどこすことによって、地震の揺れを建物そのもので吸収して、直ちに鎮める方法です。自動車などでよく使われるオイルダンパ(撃や振動を吸収する装置)などを使って、揺れを鎮めます。大きな橋や道路の高架にも使われている方式です。

耐震、免震、制震、それぞれ特徴があり、地震に対して一定の効果を発揮します。マンションの規模や地盤によって使われる方法が異なります。

耐震枠について

地震によって建物が変形したときに、玄関建具枠がゆがみ、扉が開かなくなって住戸内に閉じこめられることがあります。このような事態にならないよう、最近のマンションでは玄関建具には耐震枠を採用して、万一の場合でも玄関からの避難できるよう配慮しています。

通常の建具枠
通常の建具枠
ドア枠の変形により、ドアとドア枠が接触するためドアが開かなくなる恐れがあります。

耐震枠
耐震枠
ドア枠が変形した場合でも、ドアとドア枠が接触しないためドアは開きます。

地震への様々な配慮

地震への様々な配慮

最近のマンションでは、上記の他にも、さまざまな地震への配慮がされています。
例えば、エレベーターにはP波(Primary Wave・・・地震の初期の小さな揺れ)を感知するセンサーが装備され、大揺れがくる前に最寄りの階で停止して扉を開くことで、エレベーターに閉じこめられることのないように設計されています。
また、室内では、こまごました調理器具や食器を収納することの多い、キッチンの吊り戸棚に一工夫。最近のマンションでは、突然の揺れに対して、扉が自然に開くことがないよう、耐震ラッチを取り付けています。

緊急地震速報サービス

2007年10月から気象庁が緊急地震速報の提供を開始しました。
このサービスは、P波とS波(Secondary Wave・・・地震の主要動)の伝達速度の違いを利用しており、地震計が伝達速度の速いP波(約秒速7km)を感知した時点で伝達速度の遅いS波(約秒速 4km)の規模と到達するまでの時間をインターフォンを通じて各家庭に通知するものです。
地震による建物の被害軽減にはつながりませんが、地震の主要動が到達する前に安全を確保する猶予が出来るため、
地震災害の軽減に役立つと期待されており、各デベロッパーで導入の検討が始まっています。

最後に

今月号の特集はいかがでしたか?
ふだん見過ごしがちな、マンションの地震対策。でも、安心して暮らすために、これから選ぶマンションの地震対策にも気をつけたいものですね。
さて最後になりますが、今年1年、コムズ倶楽部通信をご愛読いただきまして、ありがとうございました。来年も、ますます内容に磨きをかけてお届けしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。皆様からのご意見もお待ちしております。どうぞ来年も、良いお年をお過ごしくださいませ。

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