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心地よい快適な生活空間を
「音」について考えよう!前編:マンション選びは「音」にも注目!

2007.August

マンションを選ぶ時は、ついつい外観や内装などに目を奪われがちですが、忘れてほしくないのが「音」。夜まで車の往来が激しい場所や、1日中、隣近所の生活音が気になる環境では音の対策が生活の質を大きく左右します。そこで前編の今月は、マンション選びのときに気をつけたい、マンションデベロッパーが施している防音・遮音対策などについてご紹介。来月は、入居後にできるさまざまな防音対策についてご案内します。ぜひ、お見逃しなく!

マンションの音対策とは?

マンション設計時の防音ポリシーとは?

入居後にできる「音」対策とは?

どんなご家庭でも、普通に生活するだけで、さまざまな「音」を発しているもの。歩く、しゃべる、テレビや洗濯機などの電気製品を使う、布団をたたく、子どもが走るなど、毎日のちょっとした物音でも、隣や階上の住戸から伝わると気になりますよね。現在の新築マンションの場合、そうした「音」が隣接した住戸に伝わるのをできるだけ抑えるよう、壁や床の厚さ、窓サッシの構造などに工夫をこらして設計しています。また、マンションにおいて、どれぐらいの防音対策をとっているかを示すさまざまな基準があります。例えば、日本建築学会が定めた「遮音等級」(防音対策のレベルがどの程度かを示すもの)に基づいた等級を示している物件もありますし、国土交通省指定の評価機関が建物を評価する住宅品質確保促進法(品確法)での住宅性能表示制度で「音環境」についてレベルを示している物件もありますので(ただし、表示は必須ではありません。)これらを参考にするのも一つの方法です。では、現在のマンションで具体的にどんな防音対策がとられているか、家の中の場所別に見ていきましょう。

床を通して伝わる音には、2種類あります。1つめは、人が歩いたり飛び跳ねたり、重い物をドスンと落としたときに生じる「重量床衝撃音」、2つめはスプーンや食器などの軽い物を落としたり、椅子を動かしたときに生じる「軽量床衝撃音」です。1つめの「重量床衝撃音」を防ぐには、床の厚みが大切。マンションなど鉄筋コンクリート造りの場合、床のスラブ厚(コンクリートの厚さ)が厚いほど、遮音性能は高く、現在のマンションでは200mm以上が目安と言われています。2つめの「軽量床衝撃音」を防ぐには、硬い床をやわらかいタッチにして音を吸収することが大切です。フローリング床の場合はラグを敷いたり、椅子やテーブルの足にカバーをすることで発生する音をできるだけ弱くしましょう。「重量床衝撃音」のレベルと「軽量床衝撃音」のレベルを合わせて、床の遮音性能を総合的に表したのが、「L-00」という“遮音等級”です。これは数字が小さいほど遮音性能が高く、L-45以下が望ましいといえます。これも販売センターで確認してみましょう。

床(衝撃音遮断性能)の遮音等級表

遮音性
高い

低い
遮音等級 人が走り回ったり、飛び跳ねる音(重量床衝撃音) 椅子を移動したり、物が落ちる音(軽量床衝撃音) 生活実感
L-40 かすかに聞こえるが、遠くから聞こえる感じ ほとんど聞こえない 物音がかすかにする程度/気配はするが気にならない
L-45 聞こえるが、意識することはあまりない 小さく聞こえる スプーンを落とす音がかすかに聞こえる/大きな動きはわかる
L-50 小さく聞こえる 聞こえる 椅子を動かす音が聞こえる/歩行が分かる
L-55 聞こえる 発生音が気になる 椅子を動かす音がうるさい/スリッパ歩行音が聞こえる
L-60 よく聞こえる 発生音がかなり気になる スリッパ歩行音がよく聞こえる

(出典:日本建築学会)

壁を通して伝わる音のほとんどは、空気を介して伝わるテレビや楽器の音、人の話し声などですので、隣の住戸との壁が厚いほど遮音性が高くなります。鉄筋コンクリート造りの新築マンションでは厚みが150mm以上が目安になります。壁を通して伝わる音を遮る性能は「D-00」で表され、数字が大きいほど高い遮音性能が期待できます。この数値も、販売センターで確認すると良いでしょう。

壁(空気音遮断性能)の遮音等級表

遮音性
高い

低い
遮音等級 ピアノ、ステレオなどの大きい音 テレビ、ラジオ、会話など プライバシーの確保
D-60 ほとんど聞こえない 聞こえない カラオケパーティー等を行っても問題ない
D-55 かすかに聞こえる ふつうでは聞こえない 隣戸の気配を感じない
D-50 小さく聞こえる ほとんど聞こえない 日常生活で気がねなく生活できる
D-45 かなり聞こえる かすかに聞こえる 隣戸住宅の有無が分かるがあまり気にならない
D-40 曲がはっきりわかる 小さく聞こえる 隣戸の生活がある程度分かる

(出典:日本建築学会)

窓サッシ

窓を通して伝わるのは、壁の場合と同じく、空気を介して伝わる音、具体的には外を通る車の音、工事の音、暴風や雷の音などです。たとえ壁や床の厚みが充分でも、窓の遮音性が低いと、外からの騒音が気になりやすくなります。窓の遮音性能を表すのは、「T-0」という遮音等級で、これも筋が大きいほど高い遮音性能が期待できます。

窓の遮音等級表

遮音性
高い

低い
遮音等級 サッシの種類
T-4 40等級 二重サッシュ
T-3 35等級 防音合わせガラスなど
T-2 30等級 単層ガラス
T-1 20等級 単層ガラス

(出典:日本建築学会)

排水管

排水管から生じるのは、トイレ、バスルーム、キッチンなどから水を流す音です。マンションの場合、通常、階上から階下へ縦に排水管が通っていて、水を流すたびに音がします。この音を抑えるために、排水管そのものをゴムシートやグラスウールで覆ったり、周りを囲む壁のボードを二重貼りにするなどの工夫が施されています。とはいえ、対策が施されているマンションでも排水管が、寝室や書斎などに隣接していると、階上で夜中や早朝に水を使ったときに音が響くことがありますので、注意が必要です。図面ではPS(パイプシャフト)と表示されているので、確認しておきましょう。

換気扇・換気口

ドアやサッシなど、すべての開口部を閉じたつもりでいても、換気扇や換気口から音が入ったり、外に漏れたりすることがあります。最近のマンションでは、換気口に防音フードが取り付けてある物件もありますので、販売センターで確認してみましょう。

管理規約を確認しよう

管理規約を確認しよう

マンションの「管理規約」とは、集合住宅の所有者が、それぞれの権利を維持しながら、快適に利用するために守るべき共同のルールです。最近のマンションでは、「管理規約」に、音について、近隣の住戸に迷惑をかけないためにルールが定められていることがよくあります。
例えば、「ピアノなどの楽器の演奏時間は夜8時まで」といったものや、洗濯機や乾燥機の使用時間を制限している場合もありますので注意しましょう。
またマンションは、ふだん自分の家として使っていても、玄関扉やサッシなどは共用部分であるため、自分勝手に交換できません。例えば、外の騒音に悩まされ、サッシを二重サッシにしたいという場合、内側を二重にするならOKでも、外側を二重にするのはNGという場合もあります。
サッシや玄関ドアなどの開口部のリフォームする場合は、管理規約をよく読み、管理組合に確認してから行動に移しましょう。

次号予告

次号の特集: 『音』 について考えよう! 【後編:マンション暮らしの「音」対策!】

今月号の特集はいかがでしたか?
次号は、今月に引き続き、マンションに関わる「音」の対策についてご紹介します。マンション暮らしで生じる音にはどんな種類があるのか、音を防止するにはどんな方法があるのか?次号で詳しくご案内します。どうぞお見逃しなく!

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