2009.August
ライフスタイルが多様化するにつれて、住まいとの付き合い方も変化してきています。分譲マンションを購入して持ち家に住むか、それとも、ずっと賃貸マンションで身軽に暮らすか、それぞれメリットやデメリットがあるので、悩むところですね。
今月は、マンションを購入するケースと、賃貸住宅に住み続けるケースを徹底比較します。それぞれのメリット・デメリットを理解して、どちらが自分に合っているか、この機会に考えてみましょう!
徹底比較 持ち家vs賃貸
住まいの傾向
持ち家
分譲マンションは、夫婦と子ども1~2人といった平均的な家族をモデルとした間取りが多いので、多くの家庭にとって、物件の選択肢が豊富です。
また、持ち家であれば、家族構成の変化に合わせたリフォームも可能です。将来、子どもが独立したり親と同居するなど、家族構成が変わった場合も、転居せずに手直しすることで変化に対応できるのは大きなメリットと言えるでしょう。ただし、柱・戸境壁といったマンションを構成している躯体部分は共用部分となるためリフォームができませんので、一戸建と比較するとリフォームの自由度は低くなります。
賃貸
学生や若い単身者、新婚カップルをターゲットにした物件が多いため、利便性の高い物件が多いのが賃貸の大きなメリットです。
しかし、裏を返すと、賃貸には子どものいる平均的なファミリー向け、あるいは中高年のシングル向けの住環境を重視した物件が少ないということでもあります。また、賃貸はリフォームすることができないため、ライフスタイルに変化があった場合は、転居するしかないのもデメリットの一つといえます。
住み心地
持ち家

分譲マンションは、長期にわたって快適に居住できることを前提に作られているため、同一エリア内で同額のコストをかけた場合、住み心地は賃貸住宅よりも優れているといえます。
賃貸
賃貸住宅、特に賃貸アパートの多くは分譲マンションと同様の住み心地は期待できません。賃貸に出されている分譲マンションや分譲仕様で建てられている賃貸マンションは、分譲マンションと同等の住み心地が期待できますが、月々の費用は分譲マンションを購入した場合よりも高くなるのが普通です。
ライフスタイル
持ち家
転勤や転職などによるライフスタイルの変化への対応が難しいのが、持ち家の大きなデメリットの一つです。反面、ローンの返済が終われば、年を重ねてもずっとそこで暮らせるという安心感にもつながります。
賃貸
簡単に転居できるため、転勤や家族構成の変化に強いのが賃貸の大きなメリットです。しかし、高齢になってからは、新しい物件に転居するのはむずかしい場合があり、安心して生活できないというデメリットもあります。
資産
持ち家
ローンを完済したら自分たちの資産になる、というのが持ち家最大のメリットでしょう。
また、持ち家があるということで社会的信用という無形の資産が得られるメリットも意外に大きいものです。
また、ローン返済中に世帯主に万一のことがあった場合も、ローンに付随する団体信用生命保険等により、残された家族にはローン返済の負担がなくマンションが資産として残るというメリットも見逃せません。
賃貸
どれだけ家賃を払い続けても、自分のものにはならない点がデメリットといえます。ただし、住宅ローンに縛られずにすむという点を重視する方には、デメリットとは言い切れないところです。
尚、長期間にわたって家賃を払い続けると、総支払額が分譲マンションを購入したときより多くなると想定されますが、想定される総支払額は様々な条件によって大きく変わってきますので、その分岐点を正確に算出するのは困難です。
費用
持ち家

購入時には不動産取得税や登録免許税、購入後は固定資産税、都市計画税などが毎年課税されます。また、月々の住宅ローンのほかに、管理費、修繕積立金もかかってきます。但し、住宅ローンには、ローン残債額に応じて一定の住宅ローン控除が受けられる場合もあります。
賃貸
マンションにかかる税金や維持費用は、基本的に持ち主負担となりますので、入居にかかる初期費用は敷金・礼金と家賃2ヶ月分程度と持ち家に住むのに比べて少なくすみます。しかし、エリアによっては、契約更新のたびに更新料が発生したり、退去時の修繕費用が思いのほか多額になったりする場合もあります。
維持管理
持ち家
分譲マンションにおいて、共用部分とそれぞれの住戸の管理は、基本的に区分所有者(持ち主)の責任となるため、区分所有者は全員が管理組合に加入する義務が生じます。反面、管理方法や方針を一方的に押し付けられるのではなく、区分所有者同士で協議の上決めることができるので、納得して暮らすことができるというメリットにもつながります。
賃貸
ごみ出しなどのルールは守る必要はありますが、管理自体は、持ち主の責任となりますので、賃貸人は管理組合の活動に参加する義務はありません。また、火災や災害などにより、建物に支障が生じた場合なども転居すればよいという気楽さも賃貸の魅力の一つと言えるでしょう。
まとめ
マンションを購入するメリット
何といっても「自分の家を持った」という満足感が得られることでしょう。また、年をとっても住み慣れた環境で、ずっと暮らすことができるという安心感も大きいものです。物件選びを間違えなければ、資産価値が目減りするリスクも最小限に抑えられますので、精神的に安定した豊かで質の高い生活が期待できます。
マンションを購入するデメリット
住まいが固定されるため、ライフスタイルの変化への対応が難しくなること、火災や災害のリスクがあることがデメリットといえるでしょう。
賃貸のメリット
火事や災害によるリスクを負う必要がなく、気に入らないところがあればいつでも転居できるという気軽なところが最大のメリットです。また、住宅ローンもありませんので、
賃貸のデメリット
分譲マンションと同じ対価を支払っても、分譲マンションと同じ住み心地は期待できない点、一生涯賃貸の場合はコストがかかり続けるため、将来の生活設計が立てにくい点などが考えられます。また、あくまで一時的に借りるものなので、人によってはどこか落ち着かない気分になることがあるというデメリットも見逃せないところです。
このように、持ち家と賃貸、どちらにもメリット・デメリットがあります。ご自身やご家族のライフスタイルや、どんな暮らしが送りたいかを前提に、各々のリスクを踏まえて、後悔のない選択をしましょう。
今月号の特集はいかがでしたか?
次号は、管理組合について特集します。管理組合とは一体何をしているのかや、どうやって管理費が決まるのか、マンションの法律ともいえる管理規約などについてご紹介します。「マンションは管理を買え」とまで言われるマンションの管理について理解を深めるチャンスです。ぜひご覧ください!

