ひとくちにマイホームを買うといっても、自己資金だけで購入できる場合はまれで、多くの場合、住宅ローンを利用するのが一般的でしょう。しかも、頭金もかなりの負担になるので、なかには、親の援助や、夫婦共同で購入する場合が多いようです。以下の項目に注意して手続きをしましょう。
夫婦でローンを返済するときは、収入に応じて共有登記にしましょう
共働きの夫婦の場合は、それぞれの自己資金でマイホームを買ったのであれば、当然、それぞれの負担額で登記すれば問題のないところです。ところが、住宅ローンの世話になった場合は、ちょっと事情が違ってきます。
この場合にはローンの返済の負担額に応じた割合で登記しなければ贈与税の問題が起こりがちだからです。夫婦間ではお互いの稼ぎは一緒になってしまいますので、ローン返済の負担額割合は判然としません。そこで、お互いの年収(または所得)の割合で返済するものとして、この割合で共有登記すれば問題はおこりません。
親の援助を受けるときは慎重に
ひとくちに親の援助を受けるといっても、次の3通りの方法が考えられます。
①現金をもらう ②借金する ③親の預金を担保に銀行から本人が借金する。ケースによっては贈与税の対象になることもあるので注意したいものです。
①現金をもらう場合
- (イ)1,000万円+110万円まで無税の「住宅資金贈与特例」。
- 親や祖父母などからその年の1月1日現在で20歳以上、所得2,000万円以下の子などへの贈与に適用されます。
- (ロ)原則2,500万円まで無税の「相続時精算課税」制度。
- その年の1月1日現在で65歳以上の親からその年の1月1日現在で20歳以上の子供に贈与することができます。贈与財産の種類およびその使い途は自由です。
なお、マイホーム資金として贈与する場合は平成23年12月31日まで、親の年齢制限はありません。
非課税枠を超えた贈与でも、超えた贈与分は20%の税率で済みます。ただし、この特例を受けた贈与資金は、贈与した親の相続時に、相続財産として合算され、精算課税されます。なお、非課税枠を超えた贈与分の20%の贈与税は、相続税から差し引くことができます。
また、贈与は現金でもらうより不動産でもらった方が有利になる場合もあります。(イ)(ロ)は併用することができ、最高額は3,500万円となります。
②親子間の貸借
税務署でもっと贈与税の疑いありと目を光らせるところです。「ある時払いの催促なし」では、贈与税が課税されやすいわけです。
この場合には、きちっとした借用書(公正証書にすればなおよい)を作成し、返済を銀行振込みにするなど、返済の事実を証明できるようにしなければなりません。
③親の預金を担保に銀行から本人が借金する場合
本人が返済するのですから、贈与税の問題は生じません。
なお、贈与税がかかるおそれのある場合には、親などの援助分を持分として共有登記にすれば、課税は避けられます。
- ※ このページは平成23年7月1日現在の法令に基づき作成しています。
- ※ 税制が変更となる場合や、要件によって適用にならないケースもございますので、詳しくは税務署等にお問合せください。
