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マンション基礎知識
マンションで家庭内感染を避けるためのポイントを見直そう

最初の緊急事態宣言発出から1年、まだまだ予断を許さないコロナ禍。今回は、家族が新型コロナウイルスの感染者となり、自宅療養となった際にどのように対応するべきか、具体的な注意点について見ていきましょう。特にスペースが限られたマンション内でどう対応するべきか──改めて整理してみましょう。

マンション内で感染者が──その時どうする?

緊急事態宣言は解除されたものの感染者は増加傾向にあり、身近に迫る新型コロナウイルス感染の影を感じている方もいらっしゃることでしょう。もし、お住まいのマンションに感染者が出た場合、どのような状況になるのでしょうか?

・感染者の住んでいる場所は公表されません

自治体単位で感染者数の増減の報告はありますが、居住している地域やマンション等についての具体的な情報は、個人情報保護等の観点から公表されません。ただ、マンション内で感染者が出た場合、管理組合が情報の取扱いや保健所の指導に基づくマンション内における衛生上の対応等について方針を決め、それをマンション住民へ周知していくことが望ましいとされています。

参考:新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を目的とした個人データの取扱いについて(個人情報保護委員会)
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/200515_1.pdf

・感染者の生活は?

もちろん、症状によっては入院やホテルでの療養となります。しかし、軽症・無症状の感染者は自宅で療養することになりますので、外出を控え、人との接触を避けることなどを自治体の保健所から要請されます。

・SNSでの情報発信にはご注意!

SNSなどで感染者本人や家族などに対する根拠のない差別的な書き込みなどが広がっているとの報道もあります。人権侵害につながることのないよう、冷静な行動をとりたいものです。もちろん、自分自身が感染した場合も、SNSでの発信には配慮が必要です。当事者による情報はとても貴重ではありますが、自分や家族、同じマンションに住む方々の生活を守るためにも、個人や住居などが特定されない配慮が求められます。

家族に感染者が出たら……?

実際に家族や自分が感染したら、どのような生活になるのでしょうか?多くは軽症や無症状ということで、自宅での療養・隔離生活がスタートすることになるでしょう。しかし、ご家族と同居している方にとってマンションでの療養・隔離は、スペースや間取りの制約もあるため、工夫が必要になることもあります。感染が疑われる場合の自主隔離にも必要な対応となります。

・感染者は個室で生活を

同居家族との接触を最小限に抑えるため、生活空間を分け、感染した人は原則個室での隔離生活になります。個室が用意できない場合は、感染した人とは2m以上の距離を保つようにしましょう。できれば仕切りやカーテンなどで、感染者の居場所を区分けするのがお薦めです。
もちろん、食事は同じ食卓を囲むのはNG。食事はお盆などを使って個室の外に置き、ほかの家族が直接接触しないような方法で受け渡しをします。感染した人は個室内で一人で食べましょう。

・家族の過ごし方

結果が陰性であっても、患者と最後に接触した日の翌日から14日間は健康観察期間として、ご自宅で健康観察を行います。もちろん、通勤通学は控えます。感染が疑われる家族との接触は最小限にし、室内でもマスクをして過ごしましょう。

参考:新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項(厚生労働省ホームページより)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html

自宅療養中に気を付けたいこと

自宅療養中は、感染者との接し方はもちろんですが、生活の中でもあれこれ気を付けたい点があります。主なものを確認しておきましょう。もちろん、自主隔離中の方にも実践してほしい内容です。

衛生対応はしっかりと!

トイレ、浴室など、同居する家族との共用空間は、清掃と換気を徹底します。特に、ドアノブなど患者も手で触れる部分はこまめな消毒を。入浴は感染した人が最後になるようにしましょう。

食べた後の食器や洗濯ものはどうする?!

食器、シーツなどは感染した人専用のものを用意し、ほかの家族は共用しないようにします。感染した人の体液で汚れた衣類、シーツなどを扱う際は手袋とマスクをつけ、感染を防ぎます。食器洗いや洗濯は、特別なものを用意する必要はなく通常の洗剤で行い、しっかりと乾燥させればOKです。

外部との接触シーンで気を付けたいこと

マスクや使用済ティッシュなどのごみを捨てる際には、ビニール袋等に入れ、厳重に密閉して空気を抜き、「燃やすごみ」として出します。ゴミ出しをする人は、マスク、手袋を身に着けます。廃棄後は手洗いなどにより感染防止対策をしましょう。ペットボトル等口を付けるものは、中をきれいに洗い、一週間程度待ってから出すことが推奨されています。
食事や日用品の配食サービス(置き配)のある自治体もあります。しかし、原則として食料や日用品はご自身で調達・確保することになります。買い物のための外出を減らすために配送サービスを利用する場合は、配送者と直接接触しないよう受取方法の配慮をしましょう。

【マンション自主隔離体験レポート~自主隔離でもこんな苦労が!~】

マンションで発熱のため自主隔離を経験したKさんにお話を伺いました。
実体験を参考に、改めて備えておくべきものを見直してみましょう。

■普段から隔離生活を想定した備えを
家族構成:Aさん・夫(会社員)・娘(小2)

夫が発熱し自主隔離6日を実施しました。普段ストレージにしていた部屋を急きょ夫の隔離室として使用することに。この部屋にはベッドがないため、来客用に用意していた予備の折り畳みマットレスと布団で対応。備えがあってよかったと思いました。

隔離中も夫はリモートで仕事をしていましたが、隔離室に置けるようなデスク&チェアがありませんでした。食事もデスクワークも座卓を使用した結果、腰痛になってしまいました。自主隔離中も在宅で仕事をする可能性があるのであれば、体に負担をかけにくいデスクとチェア、もしくはその代替となるものがあるといいですね。また、隔離室からは自宅のWi-Fiがつながりにくく、電話会議が進まないなど仕事に支障をきたしたので、Wi-Fi中継器を購入しました。

夫がトイレや洗面所を使う場合には家族に声掛けをし、接触を回避しました。使用後は、私が手袋をはめて掃除を行い、清潔を保ちました。洗濯や洗い物の際の感染を避けるために、タオルの代わりにペーパータオルにしたり、使い捨ての食器を使うなどしました。普段使っていなかったペーパータオルは、隔離生活のために慌てて購入することに。紙皿やペーパータオルなど、使い捨てにできるアイテムはそろえておいた方がいいです。

自主隔離中は私もリモートワークをしたのですが、子どもも登校を控えさせました。そのため、子供の相手で仕事が進まず、やむを得ないとはいえ作業中はついついゲーム、YouTubeに頼らざるを得ない状況が続いたのが残念です。

夕食時は隔離室の夫とダイニングをZoomでつなぎ、家族で会話をしながら食事する工夫をしました。しかし、会話が遅延したり、実際の声と重なったりで、コミュニケーションストレスも感じましたね。

隔離中の生活スタイルによって必要なものは変わりますが、隔離室にする予定の場所を決め、そこで不便なく生活や仕事ができるよう備えておくといざというときに安心だと思います。

今回は家族に感染者が出てしまったときの生活のヒントをお届けしました。感染まではいかなくても、濃厚接触者が出てしまったときにも参考になる情報です。万が一のときに困らないよう、普段から準備をしておきたいですね。