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マンション基礎知識BASIC KNOWLEDGE

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2023.03.30

新年度に向け、マンションの防犯対策を見直そう!

新年度に向け、マンションの防犯対策を見直そう!

新年度のスタートを控え、何となく慌ただしさを感じるこの季節。家族の成長と共に新しい生活がスタートする人もいらっしゃるかもしれません。特に進級進学によりお子さんが親の目を離れて行動する機会が増えると、成長は喜ばしいものの、子どもだけの行動が心配になるものです。
マンションに住んでいる場合、オートロックなどで守られている気がしますが、人の出入りは避けられませんし、マンションならではの危険が潜む場所も。新しいスタートに向け、お子さんがいらっしゃるご家庭も、そうでないご家庭も、ご家族の防犯対策を確認してみませんか?

【取材先】
特定非営利活動法人 地域安全マップ協会  副理事長 中尾清香さん

「正しい地域安全マップの普及によって安全な社会づくりに貢献したい」と、地域安全マップ作成時や指導員養成講習時の指導や補助、各種講演活動等を実施。首都圏の小学校を中心に、地域の安全を子ども自身が理解し、日常に活かせるワークショップを展開している。

http://casamap.web.fc2.com/

マンションだから安全という慢心はNG

マンションに住んでいると、管理人さんもいるし、閉じられた空間だし、と安心してしまう方も少なくありません。確かに犯罪発生件数では一軒家と比較すれば少ないものの、マンション内で犯罪が起きる可能性はゼロではありません。
今回は、安全な社会づくりを目指す特定非営利活動法人 地域安全マップ協会の中尾清香さんに、マンション住民にとっての防犯対策についてお話を伺いました。
まずは、お住まいのマンションそのものの環境の安全についてチェックしてみましょう。

中尾さんによると、「常に周囲を気にしている必要はありませんが、危ないところを感知する心構えが大事」。防犯意識をもつための第一歩は、普段の生活風景の見方にあるそうです。「犯罪者が好む場所、つまり危険な場所は『入りやすい』『見えにくい』 場所。この2つのキーワードを満たすかどうかという視点で普段の景色を見てみることが大事」だそう。
例えばマンションでいえば、外部からの入口の数が多ければ多いほど利便性は高まりますが、外部からの侵入の可能性も高くなります。また、外壁のあるマンションはプライバシーは担保されるものの、外部から見えにくいため、何かトラブルが起こっても気づかれにくいというデメリットがあります。
このように、「危険な場所かどうか」という尺度で周囲を見直してみると、当たり前の日常の風景も変わって見えるかもしれません。ここでは、特にチェックしたいポイントをご紹介します。

マンションの周辺環境

『入りやすい』『見えにくい』 場所が犯罪者の好む環境ですから、マンション周辺の環境についても同じ視点で確認してみましょう。マンションまでの道のりに閉鎖的な小道があったりすると、見えにくいので要注意です。人通りが多い場所は人がいることが自然なので、不審者がいても紛れてしまう点に注意が必要です。「受付やコンシェルジュ機能があるマンションは、人の目があり『入りにくい』ため、内部が多少閉鎖的な場所でも安全とみなせます。」(中尾さん)

マンション自体の構造をチェック!

マンションを外から見てみて、通行人が不審者を見つけやすい構造になっていますか?通りすがりでも、「人の目がある場所」を犯罪者は好みません。エントランス周辺はある程度見通しがきく方が安心ですね。
また、1階にお住まいの方は最初から防犯意識を高く持っている方が多いのですが、2~3階の方が被害にあうことが多いのだとか。
「2階以上にお住まいの方は侵入されにくいと油断しがちです。防犯意識の薄さを見透かされてターゲットにされてしまうことも多いようです。窓などの施錠はしっかりしておきたいですね」(中尾さん)

外部と接する共用部分の安全性をチェック!

屋上や外階段、駐車場、ゴミ置き場や駐輪場は、マンションの中でも外部と接する部分ですので注意が必要です。
中尾さんによると、「ごみが散乱していたり、落書きをされたりする場所は、(開けた場所であっても)心理的に『人の目が届きにくい』場所」だそう。きれいに保つことで、「人の目がある」というアピールになり、犯罪者が近寄りにくい場所となります。ご自宅マンションの状況を確認し、もしちょっと危ないな…と感じることがあれば、理事会等に相談し、対策を講じた方がよいでしょう。

子どもの防犯、まずは心構えを確認しよう

設備が整ったマンションでも、住民一人一人の心がけでマンション全体の安全性が変わってきます。低学年のうちはあまり機会がなくても、徐々にお子さんが一人で行動をすることも増えてきます。また、小学生を対象とした犯罪の多くは、下校~夕方の時間に集中しています。お子様が放課後を安全に過ごすためにどんな心備えが必要なのか、確認しておきましょう。

危険な場所を親子で確認

大人と違って経験の乏しい子どもたちは、前もって危険を察知したり、危険を防いだりということができません。まずは、子どもの立場に立って「危険が潜む場所」「危険な人」「それらを避ける方法」を親子で再確認することから始めましょう。
「マンションの中も自宅周辺も、親子で『入りやすい』『見えにくい』 場所(=危険が潜む場所)を確認していくことが大事です」(中尾さん)
子どもは素直なので、きちんと伝えれば覚えてくれます。「危険を察知する感覚」を身に着けてもらえるよう、自宅周辺で『入りやすい』『見えにくい』 場所を確認しながら歩く習慣をつけるとよいそうです。
気になる場所・注意したいことなどをまとめたマップ(下画像)を家族や友達で作るのが中尾さんのオススメです。
「具体的なイメージに結び付けられるようにするためのマップです。フィールドワークとして実際に危険な場所を見て写真を撮り(インプット)、振り返りながら地図に整理する(アウトプット)ことで、より深く理解できますよ」(中尾さん)

NPO法人地域安全マップ協会 提供写真

外で行動するときのルール

小学校でも指導されますが、2004年に東京都と警視庁が考案した「いかのおすし」など、親と離れて行動するときのルールを分かりやすくまとめた標語を親子で共有しておくといいでしょう。

「いか」…知らない人についていかない
「の」…知らない人の、車にらない
「お」…知らない人につれていかれそうになったら、おごえを出す
「す」…ぐに逃げる
「し」…こわいことがあったり、見たりしたら、すぐに大人にらせる

危険人物を表す「知らない人」ってどんな人?

地域で暮らす中で、声をかけてくる人すべてが危険なわけではありませんが、大人でも犯罪につながりそうな人物を見分けるのは難しいところがあります。
「”知らない人”に近づいてはいけない」ということがありますが、何度も公園で見かける人は、子どもにとって「知らない人」ではなくなる場合もあります。実際に、公園のベンチにいつも座って、子どもの様子を観察していた犯罪例もあるそうです。本当に「危ない人」とはどんな行動をする人なのか、具体的な言葉で子どもと話し合うことが大切です。
「『入りやすい』『見えにくい』 という2つのキーワードを満たす場所(=危険な場所)にいる大人、またはそういう場所に連れて行こうとする大人は危ない、と覚えてもらいましょう」(中尾さん)
普段から『入りやすい』『見えにくい』を意識していると、不審者の見分けもしやすくなりますね。

エレベーターなどの利用について

自宅マンションでも、共用部分の施設、特にエレベーターやポスト、宅配ボックスなどは日常的に出入りするわりにひとけが少ないことが多く、危険度の高い場所です。
「そういった場所にはまず、『子どもだけでは行かない』のが大前提。仕方がない場合でも、『一人にならないようにする』『どうしても一人で行かなければならない場合、人がいたら十分に警戒する』ようにしましょう。」(中尾さん)
ちなみに、エレベーターの場合は閉鎖空間なので大人と一緒でなければ乗らない、どうしても乗らなければいけない時は他人がいたら見送って乗らないようにする、といった対応が必要です。

自宅を出入りするときの注意点

自宅に出入りする姿を見られることは、「自宅を把握される」「一人でカギを開けて入っている=自宅に大人がいない」など、犯罪者に様々な情報を与えてしまいます。子どもに限らず、大人も帰宅時は周囲を見回して人がいないことを確認してから鍵を出し、家に入るなどの配慮が必要です。
「家に誰もいなくても『ただいま』という習慣をつけましょう。それだけで、『家に誰かがいます』というアピールになります」(中尾さん)
また、家に入る際にほかの人の気配がしたり、何か普段と違う様子でおかしいなと感じたりする場合は、その場を離れ、通りすがりの人でもいいので助けを求めるように教えておくことも大事だそうです。

管理人・住民とのつながり作り

防犯面においては、マンション内の人同士が顔見知りであるほうが安心は増します。住人同士で「こんにちは」と挨拶し合う習慣があるマンションでは、侵入者に犯罪を思いとどまらせる効果が期待できます。
「コミュニティができている場所はそこに出入りする人たちに心理的バリアや地域への関心があるので、『入りにくい』『見えやすい』場所に当たります。関係性を作って住民や管理人さんの心理的バリアの中に入れれば、子どもの存在を気にしてもらえるようになります。イベントなどにも積極的に参加して、関係性の構築をしておけば、安心な環境づくりにつながりますね。」(中尾さん)

用意しておきたい子ども向け防犯グッズ

子どもの意識付けも大事ですが、いざという時に教えられた通りにできるとも限りません。子ども向け防犯グッズを活用し、事前準備をしておくことで、リスクを減らしていきましょう。

防犯ブザー

防犯対策の基本として学校などでも配布される防犯ブザーですが、これは「使う状況になったら、子どもが怖い目に遭っているということです。そもそもそういう状況にならないようにしたいですね」と中尾さん。
とはいえ、子どもが一人で外出するときには、「防犯ブザー」を持っていることが抑止力になることも。『入りやすい』『見えにくい』という危険な場所を通る場合は、カバンにぶら下げるだけではなく、いつでも鳴らせるように手に握って行動するなど、普段からいつでも使える状態にしておくことが大切です。

キッズケータイ・GPS

共働きのご家庭などでは、いざというときのためにキッズケータイやGPSの使用を検討されることもあると思います。とはいえ、あまり小さいうちから携帯電話やスマートフォンを持たせるのは、別のリスクが高まりそうで心配…という親御さんも多いですよね。そんな時は、緊急通報の場合のみ通話が可能なGPSなどもあるようです。

鍵を持ち歩かなくてもいいようにする

見える場所に鍵を持ち歩いてるだけで、犯罪者に子どもが目を付けられる確率が上がるそうです。鍵を持ち歩く場合は見えない場所にしまうことはもちろんですが、そもそも自宅の鍵を暗証番号やICカードで開くものに変更するのも効果的です。

今回はマンションと子どもの防犯対策のヒントをお届けしました。安心して快適に暮らせるマンションライフの手がかりにしてはいかがでしょうか。

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